13年ぶりに出場したバスケW杯、結果はとても残念でした。
アメリカとは天と地の差、他の試合も結局全敗で終わってしまいました。
史上最強と言われた日本代表、あくまで日本代表としての史上最強だったわけですが、それでも世界との壁はまだまだ厚いものでした。
ですがサッカーだってその歴史を通ってきたから、今ではW杯出場は当たり前みたくなっています。バスケ日本もこれからです。大いに期待しましょう!
期待ということで、現代バスケットでは当たり前になってきたシュートにおける「期待値」というウンチクについてまとめてみました(滑らかなフリから本題へ繋げてみましたよw)
「期待値」を聞いたことはあるでしょうか。
シュートの点数と確率を鑑みた数値になっていますが、知らないとなんのこっちゃ?といった感じかと思います。
(以下は知っている人にはものすごく当たり前な内容です!)
期待値とは
「期待値とは、1回の試行で得られる値の平均値のことで、得られうるすべての値とそれが起こる確率の積を足し合わせたものです。 例えば次の表に示すように、n通りの結果 があり、それぞれの起こる確率が であるとします。 このとき、期待値は次の式から計算できます。」
と定義されます。
あくまで数学上の定義ですので、バスケット観点での定義は
「そのシュートを1本撃つごとに何点とれるか」といったところでしょうか。
具体的な例で説明すると
・ペイントエリア(2点)の確率が60%
・3点シュートの確率が30%
というプレイヤーAがいたとします。
2点シュートの方が確率は高い。3点シュートは確率が落ちるけど、3点って大きいよな。どっちを優先する?といった場合に2点と3点シュートそれぞれで期待値を計算して比較できます。
2点シュートの期待値は
2点×0.6(60%)= 1.2
3点シュートの期待値は
3点×0.3(30%)=0.9
となります。プレイヤーAが2点シュートを1本撃つごとに1.2点、3点シュートを撃つごとに0.9点が期待できるということです。
このプレイヤーAでしたら、3点よりも2点を積極的に狙うべきという、数値上の比較ができますね。
ですが現代バスケットでは3Pシュートの技術向上により、シュート成功確率が大きく上がってきています。
・ペイントエリア(2点)の確率が60%
・3点シュートの確率が45%
というプレイヤーBがいたとします。
このプレイヤーBの期待値は
2点×0.6=1.2
3点×0.45=1.35
このプレイヤーBなら3点を積極的に狙っていく、という計算になります。
決して数字が全てではありません。ディフェンスの有無や試合の状況により確率や狙うべきシュートは変わってきます。
ですが、感覚や勘に頼るのではなく、データで導きだせる方針というのも大事になります。
3点シュートと、リングに1歩前に近づいた位置の2点シュート。距離が1歩分しか変わらないので3点を狙うべきなのは感覚でも十分わかります。
ですがここにデータを加えます。
3点シュートと1歩分リングに近づいたの2点シュート、実は3点シュートの方が確率が高いというデータがあります。
3点より近い中途半端な距離感のシュートは、逆に確率が下がる。
見方を変えると、中途半端な距離の2点シュートは撃ってはいけない、とすら言えるのではないでしょうか。
W杯に出場した各国代表が空いたら即3点を撃ってくるというのを、かなりの回数を ご覧になった方も多いと思います。
3点を狙い、ディフェンスがシュートチェックに来たらカウンターでペイントエリアにアタック。ヘルプディフェンスを引っ張り出してまた3点シュートを撃てる位置にいる見方へキックアウト。
そしてまた3点を狙い、カウンターもしくはエクストラパス、そしてまたドライブからキックアウト、、、
面白いくらいに、狙うべきシュートがはっきりしています。
ペイント外の2点をポコポコ撃つことはほとんどと言っていいくらい見られませんでした。
世界の強豪がやっているから真似するのではなく、数値やデータをいった根拠を元に、戦略や戦術を決定していくことが大事です。
W杯もまだまだ見るべき試合がたくさんあります。
世界のトレンドを勉強するいい機会です。有効利用させてもらいましょう!
日本バスケ代表が44年ぶりの出場になる東京オリンピック、勝ち負けも大事ですが、期待に満ちた日本代表を心から応援します!
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